こんにちは、たーさんです。
前回は、アラブリズムで最もメジャーな4拍子、マクスームについて書いたので、マクスームと手順が近いバラディとサイーディを続けて書くのが良いかなぁと、思います。
ということで、今回はバラディ(Baladi)を紹介しましょう。
バラディは、マスムーディサギール(Masmoudi Saghir)とも呼ばれます。サギールというのは、小さいという意味で、小さなマスムーディということになります。これに対して、大きなマスムーディというのがあって、これは、マスムーディカビールと呼ばれます。マスムーディカビールは大きいという名のとおり、8拍子です。別の機会にご紹介しますね。
さて、バラディの基本パターンは次のようになります。(リズムの記述方法はこちら)
|D-D-|–P-|D—|P—|
または
|D-D-|–T-|D—|T—|
マクスームとの違いは、1.5拍目がPaやTakではなくて、Dumだと云うことで、全体としては、「ドド,ンパ,ドン,パッ」となります。
バリエーションの例としては
|D-D-|tkP/T-|D-tk|P/T-tk|
|D-D-|kkP/T-|D-kk|P/T-kk|
|D-Dr|tkP/T-|Drtk|P/Trtk|
|D-Dr|tkT-|Drtk|4rtk|
といったものがあります。(もちろん、もっと他にもありますよ)
バラディというのは”故郷”みたいな意味だそうで、だからなのか分かりませんが、頭に2つDumが来ることで、マクスームより少し訛った感じのリズムになります。
実際、マクスームよりやや遅めのテンポで演奏される事が多いようです。そんな時は、腰を落とした横ノリと言った感じのノリになります。演奏するときは、気持ち的には「ドドーンパ,ドーンパッ」みたいなイメージで叩くと雰囲気が出るかと思います。
逆に、やや早めに演奏する時もあって、その時はやや縦ノリで、「ドンドンタカタッ,ドンタカタッタカ」といった感じになります。
たーさん的には、マクスームはやや平坦なノリで、”シャカタク”か”チャンチキおけさ”で、バラディのスローな奴は”津軽海峡冬景色”か”天城越え”、アップテンポのバラディは”炭坑節”みたいなイメージです。(歳がバレる)
では、動画を見てみましょうか。今回はダラブッカではなくて、フレームドラムの動画にしてみました。
バラディベースのドラムソロですが、今回はHossam Ramzy先生なんかどうでしょう。
安定のHossam先生節です。前半がバラディになりまね。Hossam先生なので、比較的訛りが軽いのですが、Hossam先生をしても、マクスームのようなパキバキ感ではなくて、多少ゆったり、粘った感じが分かるかと思います。
さて、実際のメロディーが入った楽曲の例を探すとなると、なかなか気に入ったものが見つからなかったのですが、エジプトの今は亡きWardaの曲が見つかりました。 途中の早い部分はファラーヒですが、彼女が歌う大部分はバラディのリズムになっています。
この曲もそうですが、バラディの場合、大抵アコーディオンかオーケストラのようなストリングスが入るケースが多いですね。
どうでしょうか、マクスームとのノリの違いが何となく分かって頂けたでしょうか? ではまた。
