こんばんは、たーさんです。
今日は、Rachid Tahaを紹介したいと思います。まあ、まずは彼の代表作、Ya Rayahをお聴きください。
1993年にリリースされたこの曲は、カラチのようなでも少しアフリカンなリズムに合わせて、割と分かりやすいというかポップなメロディが延々と続く曲です。でも良く聴いていると10拍子だという事がわかります。とても不思議な曲です。「去り行く者よ」とか「旅人よ」みたいな題名です。
Rachidはアルジェリア生まれのシンガーソングライターですが、この曲自体はアルジェリアのChaabiと呼ばれる伝統音楽の形式でDahmane El Harrachiという人が1973年にリリースした曲のカバーのようです。原曲はもう少し軽いというか民族音楽っぽい感じなのですが、Rachid Tahaは民族音楽とロックをベースにしているので、もう少し太い感じの曲に仕上がっています。これはライブ盤ですが、スタジオ版も良いので聴いてみて下さい。
さて、もう一曲ライブ盤を聴いてみましょう。
このAbdel Kaderという曲は、Raiと呼ばれる1920年代に誕生したアルジェリアの歌謡曲の歌手であるKhaledが歌って有名になった伝統曲で、アルジェリアでフランスの征服に抵抗した指導者の事を歌った曲です。このライブはフランスで開かれたRaiのフェスティバルでそのKhaledと共に歌ったものです。短い旋律が何回も繰り返されるのですが、いつの間にか耳に残ってしまうんですよね。
Tahaは、アルジェリアで生まれ、10歳の頃に両親と共にフランスに移住します。彼は1930年代に確立したChaabiや先程のRaiといったアルジェリアの音楽と西洋のロック等の影響を受けて育ちます。その後クラブDJとしてアラブ音楽とダンスミュージックを演奏していたようです。次の曲はそんな彼の音楽の一面が見えるかなと思える曲です。
この曲あまり有名ではないようですが、たーさんは好みです。かっこいいす。
Tahaの面白いところは、それぞれの楽器にそのルーツの音やノリを出させる所かなぁと思います。大抵、民族音楽と西洋の音楽のフュージョンになると、どちらかの楽器が相手のノリに合わせるみたいな所があるのですが、Tahaの場合はそれぞれの楽器がそれぞれのルーツの音楽で出す音をそのまま出していて、でも全体では不思議に纏まるって感じがします。
それでは、Tahaは他にも色々不思議な面白い曲を沢山歌っているのですが、最後にClashのRock The CasbahをカバーしたRock El Casbahをどうぞ。ではまた~
